ファイテンが水溶化メタル技術の開発に取り組んだきっかけは、チタンを糸に染め付け、サポーターや衣類などにも使いたいという発想でした。
それまで使っていたのは、チタンを細かく粉末にする方法。しかし、そのままでは糸への加工が難しかったのです。
この記事では、ファイテンの平田社長が語る開発当時の話をもとに、水溶化メタル技術とアクアチタンが生まれた経緯を紹介します。
糸にチタンを染め付けられないか
ファイテンでは当初、チタンを細かい粉末にして、テープなどの商品に使っていました。
ただ、粉末のままでは染料として使えず、加工方法に限界がありました。
そこで平田社長が考えたのが、チタンを糸に染め付けられるようにすることでした。
糸に加工できれば、サポーターや衣類など、さまざまな商品に応用できます。
そのために「チタンを水に溶かそう」という発想が生まれたのです。
水に溶けないチタンへの挑戦
ところが、チタンは通常、水に溶けない金属です。
平田社長は公式ヒストリーで、当時の開発スタッフがその難しさを知らず、失敗と試行錯誤を繰り返しながら挑戦したと振り返っています。
そしてある日、開発スタッフからチタンを水に溶かせたという連絡が入りました。
平田社長が研究所に戻ると、そこには鮮やかな青い液体ができていたといいます。
こうした試行錯誤を経て、アクアチタンにつながる技術が生まれました。
「水に溶かす」とはどういう技術?
平田社長は開発当時の話で「チタンを水に溶かす」と表現しています。
ただし、現在のファイテンの公式説明では、アクアチタンは「チタンをナノレベルで水中に分散したもの」と定義されています。
水中に分散するとは、非常に細かい粒子が水の中に散らばっている状態のことです。
ファイテンでは、こうした金属を水中に分散させる技術を「水溶化メタル技術」と呼んでいます。
アクアチタンから広がった商品づくり
水溶化メタル技術が生まれたことで、チタンを糸などに加工する道が広がりました。
ファイテンの公式ヒストリーでは、水溶化したチタンを布製のひもに加工し、RAKUWAネックにつながった経緯も紹介されています。
その後、同じ技術を応用して、金を用いた「アクアゴールド」なども開発されました。
現在の技術の特徴や採用商品については、「ファイテンのアクアチタンとは?」で紹介しています。
金を用いた技術については、「ファイテンのアクアゴールドとは?」をご覧ください。
平田社長が語る水溶化メタル技術
水溶化メタル技術について、平田社長自身が説明している動画です。
動画では、水に溶けないと考えられていた金属への挑戦や、薬品を使わずに金属を超微粒子化するという開発方法について語られています。
まとめ|商品への応用を広げるために生まれた技術
水溶化メタル技術の開発は、チタンを糸に染め付け、もっと幅広い商品に使いたいという発想から始まりました。
その実現に向けた試行錯誤の先に、アクアチタンが生まれています。
新しい技術を作ることだけでなく、その技術をどう商品に取り入れるか。
水溶化メタル技術の誕生には、そんなファイテンの商品開発の考え方が表れています。
その後、アクアチタンからメタックスへと開発が進む中で、重視する考え方も変わっていきました。詳しくは「ファイテンのメタックスはどう生まれた?」で紹介しています。
ファイテンが技術開発の原点としてストレスに注目してきた理由については、「ファイテンはなぜストレスに注目する?平田社長が語る開発の原点」で紹介しています。

